『キッチン・コンフィデンシャル』アンソニー・ボーデイン

本イメージ
本ときどき映画

先日、たわいないおしゃべりの途中で
アンソニー・ボーデインの名前が出た。
…誰だっけ?

「ほら、昨年、自殺しちゃったシェフ」
と言われて思い出した。
『キッチン・コンフィデンシャル』の人か。
で、読んでみたら面白いーー。

アンソニー・ボーデインは
ニューヨークのブラッスリー「レアール」の
エグゼクティブ・シェフだった2000年、
レストラン業界の内幕を描いた本書が
大ヒットして有名人になった。

若い頃は酒浸りで、ドラッグ中毒。
破天荒な日々を送りながら、
一流のシェフになるために
一流のシェフであり続けるために
苦悩し、もがき続けた。

スピード感あふれる文体から、
ロックで知的で
チャーミングな人柄が伝わってくる。
けれど、亡くなったときの報道によると
晩年は鬱病に悩まされていたという。

 

本書の巻末には
シェフになりたい若者への
アドバイスが添えられている。
全14項目の1番目は「全身全霊を捧げよ」。
真摯な料理人だったのだなあ。

 

■『キッチン・コンフィデンシャル』
アンソニー・ボーデイン 著、野中邦子 訳(新潮社)

amazon.co.jpで見る

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

さとまる

トラベルライター&エディター。
1965年生まれ、東京在住。
出版社勤務ののち独立して、Sawa-Sawaの屋号で旅行メディアの仕事をしています。

旅行はいつどこへ誰と行っても楽しく、弾丸よりも長く行きたい派。とくに東南アジアや沖縄の高温多湿な気候とボーダーレスな雰囲気が好きです。温泉&ビール付き日帰りハイキングもお気に入り。

2019年4月にブログをリニューアルしました。ときどき覗いてみてくださいね。
about