『「食の職」新宿ベルク』迫川尚子
本ときどき映画
おいしくて、安心して食べられる料理を
安く提供するためにはどうしたらいい?
小さな飲食店の経営者(著者)とスタッフ、
パートナーである食の職人さんたちは
とことん知恵を絞るのだ!
たとえば、ソーセージ職人の話。
腕のある職人なら、よい仕事を
短時間で効率よくできるから、
原材料が値上げしていくなかでも
逆に原材料の品質を上げることができる。
結果的に、よりおいしいものがつくれ
値上げをしなくてもすむから
“実質上の値下げになる”と胸を張る。
「職人は時間だから」とは金言。
自分の腕を頼りに働いている人たちは
みな声を大にして言いたいだろう。
ベルクは好きな店だけれど
いつ行っても込んでいるし
タバコの煙がもうもうだしで、
しばらく足が遠のいていた。
「狭い」と「タバコ」は本書でも
二大クレームとして書かれているが、
いまは分煙になったらしい。
そのうちまた行ってみようかな。
■『「食の職」新宿ベルク』
迫川尚子 著(ちくま文庫)
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